レーザー出力ディテクタ
較正済レーザー出力ディテクタ
当社では、精度の高い出力測定が可能なレーザー出力ディテクタを幅広く取り扱っています。
どの出力ディテクタが適切かは、お客様のレーザー仕様および測定ニーズに大きく左右されます。当社の最先端技術に関する詳細は以下をご覧ください。
サーモパイル出力ディテクタ
サーモパイルは直列に密集してつながれた一連の熱電対です。最も多い用途は、サーモパイルの一方、また結合されるものを冷却するために電圧が加わる場合です。
ただし、レーザー出力測定のためのサーモパイルは、正反対に使用されます。すなわち、温度偏差が電圧の生成に使用されます。一方で、レーザー(あるいはその他の放射源)によって素材が加熱され、他方で放熱板となります。素材に吸収されるレーザーエネルギーが、熱に変換されます。
一方の表面の熱い吸収材と、他方の冷たい放熱板により、熱が流れると熱電機器全体に温度差が生じます。この温度差がサーモパイルを生じ、電圧を生成します。その電圧は温度差に比例し、同様に温度差はレーザー出力に比例します。
Gentec-EOでは、当社のレーザー出力ディテクタのためのサーモパイルを慎重に設計、構築し、お客様の用途において最適な性能を発揮するよう保証しています。
当社のUPシリーズ製品はサーモパイル技術にもとづいています。
フォトダイオード出力ディテクタ
フォトダイオードは半導体材からなる機器で、光を電流に変換します。電流は半導体のpn接合にある電子正孔対によって生成されるため、この機器の応答性は素材のバンドギャップに応じ、波長によっても大きく異なります。
フォトダイオードのスペクトル応答の波長依存度が高いことは、メリットにもデメリットにもなり得ます。これらのディテクタのスペクトル応答は自然フィルタとして作用し、他の源からのノイズを遮断しますが、これは、別の光源測定のため、別のディテクタを使用する必要があることも意味します。
サーモパイルに比べ、フォトダイオードは高速で、温度変動の影響を受けにくく、ノイズレベルも低くなっています。一方で、感度が高く、周囲光から生じるノイズの影響を受けやすくなっています。
当社のPHシリーズ製品はフォトダイオード技術を採用しています。
焦電出力ディテクタ
焦電センサは温度変化の際、電流源として作用します。焦電機器の前面にある光吸収材と、裏面の放熱板により、光の到来パルスなどによって生じる温度の変動が、エネルギーまたは出力測定に変換されます。
焦電センサで出力を測定するためには、信号は一定の周波数でチョッピングされ、計器が検知した変動を出力測定値に変換できるようにする必要があります。
Gentec-EOの焦電出力ディテクタは、低ノイズレベルの光検知器でありながら、広帯域の焦電センサを備えています。
当社の設計には乱気流によって生じる出力変動を抑える絶縁チューブが組み込まれています。また当社では振動によるノイズを抑制するDelrinポストの使用を推奨しています。
内蔵球面出力ディテクタ
内蔵球面ディテクタは二つのエレメントで構成されています。まず、光が小さな開口部から中空球に入り、球面の内側コーティングに多重反射して、球面内で分散します。次に、球面の別の場所にある小さな一様発光開口部が、この分散光の一部をサンプリングし、これをセンサに送信します。
基本的に、内蔵球面は減衰器として作用することで、小型の高速ディテクタを使用できるようにします。内蔵球面出力ディテクタには、高速応答、高感度、優れた空間的均一性など、多くの利点があります。
当社で提供する内蔵球面出力ディテクタは現在のところ1種類のみですが、ほかの全製品ラインと同様、お客様の測定ニーズに最適なカスタマイズ製品の設計について、いつでもご相談ください。
現在提供している積分球パワーディテクタは2機種ございますが、他の製品ライン同様、お客様の測定ニーズに合わせたカスタム製品の設計を承っております。
高出力用水熱量計
高出力および超高出力用途向けに、当社では水熱量測定にもとづいた新技術を設計しました。
HPシリーズのような高出力ディテクタでは、レーザー光出力がディテクタの吸収材にぶつかった後、その熱質量によって吸収された熱が、冷却回路の冷却水へと伝送されます。サーモパイルディスクの電気出力分析に代わり、当社の高出力ディテクタでは、冷却水の流率と温度変化の両方を測定します。
測定された流率と水温偏差は、どちらも光入力レーザー出力を決定するために使用されます。
熱量測定ディテクタの最大の特徴は、耐久性と高い冷却効率です。これらのディテクタでは冷却水パラメータも測定するため、より安全な操作が可能です。